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ダウンスイングでは「高い角度」と「強い打球」が両立しない

打球角と打球速度のトレードオフ

同じ軸で2つのスイングを並べたハニカム(六角形の密度図)。色は各セルに入った打球数(対数・両パネル共通の目盛り)。ダウンスイング(上段)は密度が薄く、本塁打になりやすい「キャリー帯」(角度25〜35度・速度153km/h以上)に入る打球は約1.2%にすぎない。アッパースイング(下段)は密度が濃く、同じキャリー帯に約9.4%が入る。

ダウンスイング(アタックアングル0度未満)80100120140160180-60-40-20025356080キャリー帯(25〜35度・153km/h以上)キャリー帯:18,349球中218球(1.2%)打球数(対数)362球1球打球角(度)打球速度(km/h)アッパースイング(アタックアングル10〜20度)80100120140160180-60-40-20025356080キャリー帯(25〜35度・153km/h以上)キャリー帯:44,621球中4,180球(9.4%)打球数(対数)362球1球打球角(度)打球速度(km/h)

出典:2025年レギュラーシーズンのインプレー打球(打球速度を伴う打球)。各セルは六角形ビン(matplotlib hexbin・横30分割)、色は対数スケールで両パネル共通(1球〜362球)。ダウンスイング=アタックアングル0度未満、アッパースイング=同10〜20度。速度はkm/h、角度は度。

記述的な集計であり、アタックアングルと打球速度の相関を示す事実の指摘にとどまる。因果関係を主張するものではない。

図5:打球角(縦軸)と打球速度(横軸)のハニカム密度図。上段=ダウンスイング、下段=アッパースイング。色は各セルの打球数(対数・両パネル共通の目盛り)。本塁打になりやすい「キャリー帯」(角度25〜35度・速度153km/h以上、破線の枠)に入る打球は、ダウンスイングでわずか約1.2%、アッパースイングで約9.4%。同じ軸・同じ色目盛りで並べることで、密度の差が一目で読み取れる。出典:Statcast・独自集計。

「ダウンスイングで飛ばせ」と教わった方も多いかもしれません。筆者もそのうちの一人です。ですがダウンスイングで本塁打の角度(25〜35度)に打ち上げようとすると当たりが弱くなり、「高い打ち出し角度」と「強い打球」が両立しません。153km/h以上の強い打球になる割合はアッパースイングの約9.4%に対して約1.2%(約8倍の差)にとどまります。

詳細は「バックスピンと飛距離の正体:なぜダウンスイングはゴロになるのか」へ。