記事
独自の分析と読み物。データはStatcastから。
テーマ
選手
並び替え
ひとつのテーマを、データで深く掘り下げる。
クリストファー・サンチェスはMLB最高のゴロ投手であり、その原動力は「空振りを奪うこと」と「ゴロを打たせること」を同時にこなすチェンジアップである。2026年シーズンの途中経過に基づく記述的な現状整理。
「上から叩いてバックスピンをかけろ」という指導の半分は正しく、半分は物理に反している。実際の打球データで、ダウンスイングがゴロを量産し、飛距離はアッパースイングから生まれることを確かめる。
変わったのは球速ではない。平均的な回転数の持ち球を時間をかけて組み替え、それを年々入れ替えながらも、ボールを離す位置だけはほとんど動かさずにまとめ上げてきた。
メジャー1年目の岡本和真。リーグ平均を大きく上回る強い打球を、引っ張りに偏らず全方向へ打ち分けている。現状のデータからその打球の傾向を整理する。
長打を狙うなら上向き、ミートなら水平。スイング軌道のこの常識を、バットトラッキングのデータで検証する。ミートは「角度」ではなく約5〜15度の「帯域」で決まり、長打を生むのは軌道ではなくスイングスピードだ。
本塁打になるか、ゴロになるか、空振りになるか。1球ごとの打撃の結果は、「ミート位置の縦ずれ」によるところが大きい。バットとボールが衝突する「幾何学」から、打球の正体を解き明かす。
山本由伸の最高の球種はスプリットだが、それは空振りを奪うからではなく、強い打球を抑える能力(被xwOBA)で全体の上位約4%に入るからだ。そしてその力は単独ではなく、フォーシームと軌道を重ねることで活きている。2026年シーズンの途中経過に基づく記述的な現状整理。
フォーシームの「伸び」は、回転数の多さだけでは決まらない。投球の軌道を本当に左右している回転軸と回転効率の役割を、データと共に解き明かす。
フォーシームの空振りを左右する要素のうち、正確に測定可能な「球速」と「伸び」に注目し、各投手の平均値と比較してその効果を検証した。球速が1マイル上がると空振り率は約2.1ポイント、伸びが1cm増すと約0.68ポイント上昇し、この2つが組み合わさった時に空振り率は最大化する。一方、回転数そのものの効果は、伸びと比較するとごくわずかであることが分かった。
球種構成・球の動き・リリースポイントという3つの計測データから、佐々木朗希が2025年と2026年でどのような球をどこから投げているかを読み解く。成績評価は行わない記述的な現状整理。
ブルワーズの24歳新人ミジオロウスキーは、2026年にフォーシームを100球以上投げた投手321人(先発・救援を含む)のなかで、そのフォーシームの空振り率が最も高い。なぜこれほど空振りが取れるのか、球速・回転・エクステンションから探ります(6月12日には15奪三振・1安打の完封)。
5月18日からの4先発で防御率10.80と打ち込まれたカブス・今永昇太について、球質はほぼ変わらないままコースと打者の対応が変わったという崩れの中身を、2024〜2026年の独自集計データで解きほぐす。
リーグ全体のトレンドを、俯瞰して読む。
近日公開
データで見つけた、小さな発見。
2026年に先発投手が投げた約600の球種のうち、空振り率40%以上かつゴロ率55%以上を両立しているのはわずか4つ。クリストファー・サンチェスのチェンジアップはその一つである。
ダウンスイングで本塁打の角度(25〜35度)に打ち上げようとすると当たりが弱くなる。153km/h以上の強い打球になる割合は、アッパースイングの約9.4%に対しダウンスイングは約1.2%にとどまる。
毎年インプレー打球のおよそ3分の1をフライが占める、リーグ屈指のフライボール投手・今永昇太。
球種を毎年入れ替えながらも、8年間ずっとおよそ5〜10cmの幅に収まり続ける菊池雄星のリリースポイント。
2026年の先発投手のなかで、フォーシームの平均球速が約161km/h(100マイル)に達するのはミジオロウスキーただ一人。
15本の本塁打が逆方向4・中堅4・引っ張り6と全方向に散る、引っ張りに偏らない長距離打者・岡本和真。
2026年の3先発目でリリースポイントを一塁側へ約20cm動かし、以降の12先発でもそのまま投げ続ける佐々木朗希。
約2,500rpmと回転数がほぼ同じフォーシームでも、回転効率の違い(58%対98%)で縦変化量におよそ2倍の差がつくグレイ(約27cm)とベシア(約53cm)。
同じフォーシームでも、空振り率25.7%の速くて縦変化量の大きい球と、15.6%の遅くて平たい球。